2023年10月ごろ、歯科矯正にて通っていた、矯正専門医院が倒産しました。
マウスピースを使用して矯正する、インビザラインにて矯正を行っておりました。
突然の倒産により、治療の継続や返金について調べ、行動する機会がありました。
返金までとても時間を要しました。中には現在進行形の方も多くいらっしゃいます。
今後、脱毛や矯正など長期間通う必要があり、高額な自費診療を受ける方が同じ目に合わない様に
消費者センターの方とのお話、日本矯正歯科学会に聞いたお話を含め
転医や返金の流れや方法を記載します。
ご一読いただけますと幸いです。
転医と返金の結果
転医は自分で探しました。
返金は、ペイライト・スマートチェックアウトという決済代行会社を通して
決済していない私は、クレジットカード会社に返金・調査依頼をして、返金されました。
スマートチェックアウト・ペイライトという決済代行会社を通して、クレカ決済をした友人は
スマートチェックアウト・ペイライトが返金できないと回答し、返金されていません。
倒産を知るところから転医・返金までの流れ
- 2023年9月、突然に診察・IPRを行う場所が変わる。
あーす矯正歯科より連絡あり、予約日変更と場所の変更の依頼。 - 2023年9月、元医院長が新しく設立した医院を間借りし、IPR実施。
次回の予約はせず、再度あーす矯正歯科側より連絡をいただけると説明を受ける。 - 2023年9月26日、同じくあーすに通っていた友人より、あーすの医師が逮捕されたと連絡。
- 2023年9月27日、あーすに通っていた友人が、あーすに行くと病院は閉まっていた。
あーすのスタッフもおらず、治療受けられず。あーすに電話連絡入れ続けるも、通じず。 - 2023年9月30日 メールで倒産の旨を伝えられる。
- 2023年10月4日 友人がルーチェと連絡が取れ、弁護士の連絡先を教えてもらう。
- 2023年10月初め ホームページに倒産の旨が記載される
- 2023年10月初め あーす倒産に伴い、弁護士相談窓口が開設される。HPに。
- 2023年10月3日 破産管財人である弁護士に電話にて連絡。
現在は返金は難しい、あーすでの治療継続もできない。自分で転医先を探してと言われる。 - 2023年10月3日 消費者センター連絡。支払いクレジットカードなら、クレカ会社に相談してと。
- 2023年10月3日 クレジットカード会社の相談窓口に連絡。転医先を探し始める。
- 2023年10月4日 クレジットカード会社の返金対応窓口から連絡あり。経緯説明。調査依頼。
- 2023年10月6日 転医先候補、4件回る。
- 2023年10月7日 転医にはインビザラインの転医同意書のようなものが必要と分かる。
- 2023年10月7日 アースに連絡し、転医同意書を送ってもらう。
- 2023年10月7日 転医同意書がメールで送られてくる。今回は特例で前医の署名不要とのこと。
- 2023年10月10日 転医決定。
- 2023年10月17日 シュミレーションを確認していただく。最終的に咬合する設計ではないと。
- 2023年10月21日 新たなマウスピース完成、治療開始。
- 2023年12月28日 クレジットカード会社の調査、働きかけにより返金あり。
友人ケース(支払い代行会社・スマートチェックアウト)
- 転医くらいまでは概ね同じ。
- 10月中旬 転医決定後にスマートチェックアウトから転医先提案の連絡あり
転医先はすでに決定している旨を伝えると、
「スマートチェックアウト側の提案を拒否した」とスマートチェックアウト側に認識された。 - 10月中旬 クレジットカード会社より「支払い代行会社が返金を認めない」と連絡あり。
- 10月下旬 スマートチェックアウトに返金を求めるが、「提案を拒否した」と取扱ってもらえず。
- 11月初旬 クレジットカード会社は「代行会社が認めればすぐに動ける」とのこと。
- 以降、スマートチェックアウトに返金を求める連絡をするが、返信なし。
消費者センターはお住まいの地域の近くのセンターに連絡。
書類や現物を持って相談した消費者センターに出向くことがあるため、家の近くの施設へ。
消費者センターに連絡
ことの経緯を説明。
クレジットカード決済であれば、クレジットカード会社に返金依頼と調査の依頼を行ってください。
とのこと。
クレジットカード会社はお金のやり取りだけだが、治療が満了していないということで、
返金か否かを調査して決める。
返金の依頼や窓口はクレジットカード会社になるため、まずはクレジットカード会社に連絡を。
また、日本美容医療協会に相談してもよいのではないか。と提案あり。
クレジットカード会社に連絡
クレジットカード会社に連絡。
問い合わせ窓口に連絡し、ことの経緯を説明。
返金や調査の専用窓口があることを教わる。
支払い抗弁所を書く必要があることも教わる。
17時30分まじかであったため、後日、専用窓口から連絡をいただけることになった。
翌日、クレジットカード会社の返金・調査専用の部署より連絡をいただく。
ことの経緯を説明
また、マウスピースを使用した矯正について以下の点を質問される
1.マウスピースを受け取ったら終わりなのか、それとも治療が必要か
2.現在の治療はどの程度か。何割終わっているか。
3.あと何回、医院通う予定であったか。
すべてをお伝えし、調査を行うこと、必ず返金されるとは限らないことを教えてもらう。
調査を依頼。
支払い抗弁所はすでに支払いが終わっているため、不要とのこと。
これ以降、返金される旨の連絡までクレジットカード会社からは連絡なし。
日本臨床矯正歯科医会に問い合わせ
日本臨床矯正歯科医会学会に以下の点を問い合わせ
- アライナー矯正において設計した医師には治療や費用の責任はないのか
- アライナー治療はマウスピースを作成したら責任を果たしたということか
- 治療中に倒産した場合は、返金や転医について保証はないのか
日本臨床矯正歯科医会からの回答
- アライナー矯正治療はコンピューター上で治療計画を立案後、
定期的にアライナーと歯の適合状態の観察や歯面清掃・必要に応じて付加装置の設置や
IPRを行うことが一般的 - 治療や経過観察・費用に関する責任は、病院の体系により異なる。
- 個人経営の場合は、歯科医院の管理者(保健所)、医療法人は理事長及び該当施設の管理者
- インビザラインの場合は、袋に治療計画を立案したDrの名前の記載あり。治療関連はこのDrへ。
- 通っていた歯科医院が閉鎖された場合は、転医が必要。
- 返金は如何なる理由の中止であっても可能。
- 返金は治療の経過によって清算の割合が異なる。検査や診断費用、使用した装置の実費は対象外。
日本臨床矯正歯科医会からの回答
上記にも記しましたが、医会からの返答は
アライナー矯正ではアライナーの設計やアライナー引き渡しで治療終了ではありません。
定期的な歯とアライナーの状態のチェック、歯面清掃、必要に応じて付加装置の設置、IPRが
矯正治療に含まれます。
倒産後の責任は医院の経営体系によって異なります。
個人経営の場合はその歯科医院の管理者(保健所)に問い合わせをしてください。
複数の歯科医院を経営している場合は、医療法人の理事長および該当施設の管理者へ連絡を。
治療についての相談、問い合わせは設計医師に相談を。
設計した医師は、インビザラインであれば袋に設計したDrの名前が記載されている。
そのDrに相談を。
Drに相談したら、知らぬ存ぜぬ。もう別の歯科医院にいるため、継続は困難。
継続するならば、自身のいる医院にて再度契約を。もちろん、1から設計、全額負担。
矯正治療費を含む歯科診療に於いては、
いかなる理由の中止であっても、治療の施行状況に合わせた清算をすることが
定められておりますので、返金を受けられることが一般的です。
返金に該当しない項目といたしましては、
検査費用・診断費用・使用した装置の実費・処置料となりますが、
その他の費用は返金の対象であることをご理解ください。
また、契約書に「返金は出来ない」等の文言が記載されていたとしても全て無効ですので
ご安心ください。
日本臨床矯正歯科医師会は、転医することになった患者様に最良の医療を提供するため、
「矯正歯科患者の矯正歯科医変更に関する規定」を設け、診療報酬の清算目安を提唱しています。
日本臨床矯正歯科医会が提唱している診療報酬清算目安のページ
上記はマルチブラケットによる診療報酬の清算目安であり、マウスピースとは異なります。
実際、マウスピース型矯正装置による治療計画書などから進行度を判断する必要があります。
従いまして、清算額に対しては法的な判断も必要になりますので、
弁護士等に相談する必要があるかもしれません。
とのことです。
弁護士に相談する必要があるかも。とのことですが、返金困難、認められないのではない
ということが分かりました。
弁護士に連絡
弁護士に電話にて連絡。
倒産すること、現在、治療を受けている人が2000人以上おり、現状把握に努めていると教えてもらう。
今後、どうなるかわからないが、確実なことはあーすでの治療継続は困難。
自分で新たな転医先を探してくれと言われる。
何か変化があり次第連絡をくれるとのこと。
その後、弁護士から連絡がきたことは一切ない。
他の方からの問い合わせや破産手続きに忙しい様子。
こちらから連絡差し上げると、タイミングが合えばお話しできる。
大抵、折り返し対応になり、2,3日後に折り返し連絡が来ることがある。
転医。あーすより転医承諾書。新たな医師による設計確認
転医しました。
転医にはインビザラインの公式の転医承諾書が必要です。
転医承諾書がないと、5年間作り放題のコンプリヘンシブの引継ぎ、設計シュミレーションの確認
ができません。
転医承諾書には自分の氏名や患者番号、設計した医師のサインが必要とのことでした。
しかし、あーすより送られてきたメールには、設計医師のサインは不要とのことです。
今回は倒産ということにて、医師のサインがもらえないため、あーすとインビザラインが相談して決めてくださったのでしょうか。
実際、Drのサインがなくとも、引継ぎができました。
転医先のDrに設計とシュミレーションを確認していただきました。
「どうみても、終了時に上下の歯がかみ合う設計になっていない。不正咬合の設計になっている」
とのことです。
医師により治療の考え方や経過は異なると思います。
しかし、終了時にかみ合わせが悪くなっているのは、どうなのでしょうか。
しかも、設計時点で不正咬合の設計はどうなのでしょう。
支払い代行会社とは
支払い代行会社は、消費者である私たちと歯科医院やお店の間に入る業者です。
クレジットカードは、VISAやJCB、masterなど様々な機関があります。
クレジットカード決済を導入するためには、それぞれのクレジットカード会社の審査を通り、
かつ、各会社ごとに支払いのサイクルや導入方法など異なります。
結構、手間がかかります。その手伝い、導入を丸ごと行ってくれるのが、決済代行会社です。
クレジットカード決済代行の仕組みを図解【EC運営者・事業者必見!】|ECのミカタ
スマートチェックアウト、ペイライトから連絡(友人談) やりとり注意
同じように弁護士に、自分で転医先を探すように言われた友人は、10月中旬に転医しました。
転医後、決済代行会社スマートチェックアウト・ペイライトから連絡がありました。
友人は返金を求めました。
しかし、スマートチェックアウト・ペイライトは転医先をご紹介します。とのこと。
スマートチェックアウト・ペイライトから連絡を受ける前に転医をしていた友人は、
代行会社に既に転医先を見つけたことを伝えました。
すると、決済代行会社は「スマートチェックアウトからの提案を拒否した」と認識されたそうです。
とくに、攻撃的な姿勢ではなく、転先をすでに見つけたことを報告しただけだそうです。
そこから、クレジットカード会社に再度返金の調査依頼をすると、
「スマートチェックアウト・ペイライトから、提案を拒否されたため救済措置はありません」
というようなことを言われたそうです。
また、
「スマートチェックアウト・ペイライトが返金の許可を出したらすぐに動けます」とのこと。
支払い代行会社に返金の可否を決める権限があるのでしょうか。
消費者センターに問い合わせました。
決済代行会社の権限を消費者センターに問い合わせ
スマートチェックアウト・ペイライトという決済代行会社に返金の可否を決める権限はあるのか。
消費者センターに問い合わせました。
消費者センターの回答は
歯科医院と決済代行会社の契約で、倒産時は決済代行会社に対応をしてもらうという契約であれば、
決済代行会社が転院先を用意することで返金しないという対応をとることができる。
しかし、
契約書に倒産時は決済代行会社が転医先を探します。
契約時に支払いはスマートチェックアウト・ペイライトという決済代行会社を通して行います
という内容が書かれていない、説明されていないのであれば、
その旨と、決済代行会社より先に連絡を取っていた弁護士から、
「転医先を自分で探してください」と言われていた。
決済代行会社の提案を拒否したわけではない。
ということを伝える。
タイミングのずれがあったということを再度、決済代行会社に伝えてくださいと。
提案を受けました。
今後の対策
また、今後同じように合わないために、
自由診療の高額支払い時に支払い方法・倒産後について質問してよいか聞いてみました。
今後、別の診療所にて高額の支払いをする際には、
代行会社・支払方法・倒産後の対応について聞いてもいいと思うとのことです。
以前、矯正治療の時に倒産に合い、治療の継続や返金が大変であった旨を伝え、
支払いは決済代行会社を経由するのか、医院に直接支払いするのか
倒産後の対応はどのようになるのか
を契約前、契約時に聞くことが可能です。
私は次、継続して通う必要のある自費診療については、しっかり確認しようと思います。
決済代行会社スマートチェックアウト・ペイライトに連絡
決済代行会社の対応についてはメールのみであったので、メールで連絡を取りました。
支払い代行会社からは返信がありません。
返信き次第、こちらにその内容を書きます。
メール後、1週間たちますが、全く返答がありません。
会議していただいているのか、闇に葬られているのか…
もしかしたら、ペアライト経由していない私が連絡した為、イタズラだと思われてしまったかもしれません。
まとめ
今回は歯列矯正医院の倒産で行ったことについてお伝えしました。
破産手続きをされると、医院の代表が勝手に資金を動かすことができません。
弁護士など破産管財人が財務調査、被害者の把握などを行い返金の対応をします。
破産管財人はクレジットカード会社に加盟店調査資料を送付します。
その資料を基にクレジットカード会社は返金の手続きをしてくれるそうです。
しかし、スマートチェックアウト・ペイライトなど医院とクレジットカード会社の間に入る、
決済代行会社を通すと、返金が難しくなります。
長期間通う必要がある自費診療に関しては、
支払い前に支払方法、決済代行会社の有無と対応、倒産後の対応について
しっかり聞いて納得してから、支払いをする必要があります。
最後までお読みいただきありがとうございます。
この記事が高額支払い時に損しないためのきっかけになれたら幸いです。
また、スマートチェックアウト・ペイライト支払いにて、返金されたという方。
ご連絡いただけますと幸いです。
コメント